ISON 彗星2013/11/23

2013/11/23 C/2012 S1 ISON
2013/11/23 5:36 JST 露出3秒
miniEQ+miniBorg50 213mm

千葉県我孫子市

双眼鏡でも尾があるのが見えました。周りの星のようすから考えると結構あかるいはずですが、朝の空の明るさに埋もれてしまってます。

miniEQで天体写真#12 〜miniEQ赤道儀の精度〜2013/03/26

「miniEQは基本的に眼視用である」と以前評価しましたが、実際の写真撮影データから見てみたいとおもいます。

以前多重合成用に自作のオフセット計算プログラムを作りました。計算プログラムからは基準画像に対する写野のXYオフセット量が出力されます。合成時そのデータは写真rawファイル名とともに合成経過リストに出力されるようにしています。今回はこのデータをもとにminiEQの精度を計算してみました。

データは前回miniBORG50で撮影したM65のものを使用します。実撮影時間は70分ともっとも長時間でした。(実際に合成で使用出来たのは大体半数強です)

オフセットプログラムはオフセット量をピクセル単位で出力します。miniBORG50で1ピクセルが何角度秒になるか計算しておきます。 大雑把ですが、焦点距離200mmのレンズではフィルム/撮像素子面の1μmが1角度秒に相当します。nikonD40 のピクセルピッチは7μmとされています。miniBORG50のレデューサこみの焦点距離が213mmなのでおおよそ7[arcsec/dot]ということになります。

通常の赤道儀でピリオディックモーションと言えば赤緯方向の動揺のみで評価するみたいですが、miniEQの場合赤経方向にも動揺が同程度あります。そこで、miniEQの平均的な移動速度を求めておき、そこからの差をとり赤経赤緯のΔα-Δδ軸でグラフにプロットもすることにしました。結果はグラフの通りです。1枚目が通常のピリオディックモーションのグラフ。二枚目がΔα-Δδグラフです。




グラフからわかる通り、平均的な赤道儀の運動≒星の動き に対し赤経赤緯方向 それぞれ±90[arcsec]の動揺があることがわかります。 また同じような軌跡を周回しているようにみえること。一枚目のグラフから周期が900秒=赤経のギアが96枚のminiEQのギア1歯分の時間=ウオームギア1周分の関係よりおそらく大部分はウォームギアの精度由来であることも推定されます。

天体撮影を意識した赤道儀の精度が10角度秒以下、入門向けの赤道儀でも30角度秒程度の実精度を持つことを考えると、手持ちのminiEQの精度はやはりあまり良くはないと言えるでしょう。 完全放置で数分間の露出で撮影できるのはminiBORGの焦点距離の1/10である20mm程度でやっと。あまあまに見積もって50mmと言う感じでしょうか。

M97ふくろう星雲とM108渦巻銀河 mini-mini版2013/03/24

M97ふくろう星雲とM108渦巻銀河 miniBORG50版
2013年3月17日 0時15分頃〜
茨城県笠間市

miniBORG50+7885レデューサー+L41+SC-48絞り
miniEQ赤道儀ノータッチガイド 30秒×39枚合成
トリミングなし33%縮小

同じくM97ふくろう星雲とM108渦巻銀河。
中心部にM97 M106が写っています。
左上輝星がおおぐま座ベータ星 Merak です。

右下にはNGC3631が確認出来ます。

おとめ座銀河団2013/03/17

miniBORG50で撮影したおとめ座銀河団
2013年3月16日 23時45分頃〜
茨城県笠間市

miniBORG50+7885レデューサー+L41+SC-48絞り
miniEQ赤道儀ノータッチガイド 30秒×58枚合成
トリミングなし33%縮小

ざっくりと処理してトリミングなしのまま。合成のずれた部分等残したままになってます。

合成枚数が60枚弱なので合成露出的には30分程度です。合成最初のコマと最後のコマの合田には1時間程度の差があります。30秒でもminiEQのピリオディックモーションで大きく動いている部分は星が流れ、歩留まりが60%程度になってしまうためです。逆にいうとピリオディックモーション由来なため、歩留まりは大体一定であるため、欲しい露出時間からおおよその撮影時間が推定できます。
極軸がある程度の精度で合わせられれば、1時間たっても合成可能な範囲で追随できます。この絵の例では x方向(南北方向)に約50ドット。y方向(東西方向)に約70ドットのずれでした。

おとめ座銀河団中心部をminiBORG50で狙ってみました。トリミングしていないので、全景で見たときのminiBORGの星像の様子がわかります。

この付近は銀河が多く、miniBORGでも数え切れないほどの銀河が写ってました。

中央やや下にM87、中央左側にマルカリアンの鎖。
左上はM99、左下にM88。
中央右のNGC4429は33%縮小の絵でもわかります。
縮小なしの絵をみると、13等クラスの銀河まで写っています。

miniEQ赤道儀で撮ったM65 その22013/03/17

しし座 M65 M66 NGC3628 mini-mini版
2013年3月16日 22時頃〜
茨城県笠間市

miniBORG50+7885レデューサー+L41+SC-48絞り
miniEQ赤道儀ノータッチガイド 30秒×60枚合成
ノートリミング33%縮小

miniEQ+miniBorg50で撮影したM65 M66 NGC3628 ノートリミング版。左やや上の輝星はしし座θ星。中央やや上のオレンジ色の星がしし座73番星。右下がしし座ι星。

この三つ子銀河を探すときはθ星から入って73番星あたりの3つの星の並びを目標にさがしています。

ノートリミング版ではトリミング版にくらべ合成方法をかえ、背景の荒れを低減しました。完全とまではいきませんが、少しだけ改善されました。